リンプをしないほうがいい理由

リンプインをしてはいけない理由 初心者戦略
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リンプとは、プリフロップにおいて、まだ誰もレイズしていない場面で自分がオープレイズできる場面にもかかわらず、コールからゲームに参加することです。
正式名称はリンプインといい、リンプと略されて使用されます。

このリンプインは一部の状況を除いて、利益的には決してならない、してはいけないプレイとされています。
しかしながら、ポーカーを始めたばかりの人や海外キャッシュゲームのローステークスでは頻繁に行われており、日本のアミューズメントでも遭遇する場面は多いです。
本記事ではなぜリンプをしてはいけないのか、どういったときにのみリンプが有効なのかを説明します

なぜリンプをしてはいけないのか

なぜリンプをしてはいけないのか、様々な理由はあるのですが今回は以下の3つを根拠としてご説明します。ひとつづつ解説します。

  • フロップで相手をフォールドさせ利益を得ることができない
  • フロップ以降でアグレッサーの優位性を確保することができない
  • 強いハンドでポットを大きくすることができないから

フロップで相手をフォールドさせ利益を得ることができない

フロップで相手をフォールドさせ利益を得ることができない

リンプインはコールでゲームに参加することをいいます。つまり、ベットではなくBBと同額を支払うことになるので、BBはチェックもしくはコールを選ぶことができ、確実にフロップが開かれます。

そもそも強いのであればレイズをしてポットを大きくするべきですし、弱ければフォールドを選択するべきです。本来betすればそのまま得られたかもしれない1.5BBをフロップからやり直すのは大きな機会損失になってしまいます。
zoomなどの環境では上手なプレイヤーでも100プレイで2~3BBの期待値を積み重ねていくのに対してこの1.5BBをレイズせず見逃す行為は長期的に見て損失になってしまいます。
リンプインの戦略を正しく理解しないうちは中途半端なプレイをせず、レイズorフォールドでプレイを行ってください

フロップ以降でアグレッサーの優位性を確保することができない

ポーカーはバリューベットで利益を上げるのと同様に、ブラフレイズも適切に行いながら相手にプレッシャーをかける必要があります。
プレッシャーはレイズを行うことにより相手にかけるのが一般的ですが、リンプインではこのプレッシャーをプリフロップでかけることができません。

後々のフロップ、ターン、リバーでもアグレッサー(前のラウンドで最後にベットを行った人)が引き続き前のラウンド同様に圧力をかけることにより、バリューベットではポットを大きく、ブラフベットでは相手をフォールドさせることを狙いレイズを行います。

しかしながら、リンプインで参加してしまうと、アグレッサーとしての優位性を放棄した状態で次のラウドに進むことになり、不利な状態でフロップ以降をプレイしなければなりません。

強いハンドでポットを大きくすることができない

リンプインはBBが支払った同額を支払い、「コール」することになります。つまり、自分の前や後ろの人がフォールドしたとしてもBBはコールすることができ、必ずフロップが開かれることになります。
ですので、BBがレイズであまり参加しない人であるなどの環境では安くフロップを見ることができ、ゲームに参加することができます。主に海外のローステークスではリンプで参加するプレイヤーが多く存在する理由となります。
しかしながら、フロップが開かれてしまうとたとえあなたがAKoを持っていて相手が78o、
AKvs78であったとしても、AKの勝率は60%VS40%であり、AやKが落ちると78のプレイヤーはすぐにフォールドされてしまうことから、ポットを大きくするということができなくなります。

また、こちらは海外ローレートの実践経験則になりますが、
現地のリンプ多様プレイヤーAが1BBのリンプ
プレイヤーBが4BBのベット
プレイヤーAがさらに12BBの3bet
このようなシチュエーションではプレイヤーAはKK以上のプレミアハンドあることが多く、ポットをそれ以上膨らませることが困難になり利益的とはなりません。

リンプが肯定される場面

一部のシチュエーションではリンプは戦略として肯定されます。しかしながらリンプの扱いは難しく、初心者がリンプを行うことはお勧めできません。

リンプを行う人はポーカーの勉強をしていない初心者だ!と解説するサイトもありますが、厳密には違うものの、対象者が初心者の講義などだとその時点での認識としては私も間違っていないと思います。

ここでは、どのような時のリンプが肯定されるのかをお伝えします。戦略として活用するのではなく、リンプ=初心者と決めつけるのを防ぐために、適切なリンプシチュエーションを学びましょう。

1 プリフロップでSBまでフォールドで回った時のSBリンプ

SBまでフォールドで回ってきた際はSBリンプのシチュエーションが肯定されます。
3MPCレンジ表ではこのように表記され、AAやAKoなどのバリューハンドもリンプを行い、リンプ=弱いにならないようにレンジの構成を行っています。

ごらんのとおり、ほぼ全レンジでコールorレイズを行い、本当に弱いハンドのみフォールドを選択しています。
このようにSBからのリンプインは適切に行う際はレイズとコールをしっかり混ぜる必要があります。
ただ、海外ローレートではブラインドチョップ(SBとBBまでフォールドになった時に、プレイをせず、SB.BBのチップを戻して次のゲームに進むこと)の場面が多くあり、そもそも使わないことが多くあります。

2トーナメント中盤以降でチップが少なくなった時のリンプ

トーナメントで自分のチップが25BB前後になった時にリンプはSBやBTNで行うことがあります。

理由として
・相手から3betオールインが来た時にフォールドするハンドだが、降りるハンドではない
が一番に挙げられます。

しかしながら注意点として、そもそもプリフロップでの3betオールインは初心者はバリュー過多になる傾向があるため、BB側もコール止めすることが多くなります。
3betオールインが飛んでこないのであれば2~2.2BBでレイズするほうが利益的ですし、そもそもBTNレイズに対してBBのディフェンスが上手にできていないことが多く、ベットにコールしてもらったほうが利益になりやすいので相手次第でコールを用いる、に留めたほうが有益です。

1.2を総括して伝えたいことは
フロップ以降に自信をもってプレイできなければリンプをしないほうがいい
この一言に尽きます。

まとめ

SBリンプイン、トーナメント中盤以降のリンプインはうまく使うことができれば、一気に戦術に幅を持つことができる高度なスキルになります。

しかしながら、初心者からするとリンプインはスキルとして扱うには高度であり、必要以上に自らミスをしてしまう状況を作ってしまう悪手となります。
リンプインは戦略を十分に理解するまでは「すごくうまい人かやってはいけないと理解していない人が行う戦略」くらいの認識でとどめておきましょう

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