ポーカーのスチール戦略

ポーカーのスチール戦略 中級者戦略

スチール(スティール)はプリフロップにおいて、自分がベットを行い、BBを含めただれもコールをせずにポットを獲得することをいいます。

ストラドルのないキャッシュゲームではBB +SBを、トーナメントとではBB+SB +アンティを獲得することが出来ます。

ボードを開けて戦うことなくチップを獲得するので「盗む」という意味からスチールという名前がつけられました。不名誉な名前ではありますが、ポーカーにはとても大切な技術になります。

スチールの目的と重要性

スチールという名前自体は結果を指しますが、ベット自体にはバリューベットが結果的にスチールになる場合と、状況を考えて意図的にスチールを狙う場面の2つに別れます。スチールを意図的にに狙うことは成績の向上に必須のスキルとなります。

なぜ、スチールが有効なのか、それは戦わずに得る1.5BBというものが大きすぎる、からです。

例としてキャッシュゲームでお話しします。
100ハンドごとに何BB勝つことができるのか、これをウィンレートと呼び、そのステークスで戦えるのかの指標とすることが多いのですが、いわゆる勝ち組と呼ばれるプレイヤーでも
100ハンドプレイして3BBしか勝てません。

しかも、しっかりと勝つことのできるプレイヤーはスチールを意図的に実戦に取り入れており、意図してスチールを取りに行った1.5BBはこのウィンレートに間違いなく含まれています。スチール自体で獲得できるのはたった1.5BBかもしれませんが、勝ち組のウィンレートの土台をスチールが下支えしている。
このように考えられます。

そのステークスを生き残っているプレイヤーは少ないウィンレートでありながら、何千回も何万回もプレイすることにより、バンクロールの構築を行っています。

つまり、スチールが正しくできていないとただでさえ少ないウィンレートをさらに落としてしまい、あるいはスチールの有無でマイナス収支になってしまう、そのような可能性もあります。

余談ですが、4面で50zを回すと1時間800ハンドだとして24bb。約12ドルになるので、+プロモがあると考えればこの辺りからやっと専業が見えてくるラインだと思います。

スチールを狙えるシチュエーション

スチールを狙うシチュエーションはポジションと、相手によって変化します。

ポジションはテーブル人数にもよりますがボタン(BTN)〜カットオフ(CO)くらいから意識して行うことが多いです。

また、相手は、

  • BBがスチールの概念を理解しているか
  • BBのVPIPは適性より広くないか
  • SBの3BETは適性より広くないか

このあたりは最低でも意識をして、これらに該当しない場合はスチール目的でレンジ表通りにベットを行って行きましょう。

スチールの概念を理解して意図的にスチールを行っている場合、スチール頻度は30%は超えます。適正値は6maxの場合、35%になります。
HUDで確認できるのであれば、ATSという項目がスチール頻度となるので、この項目を参考にスチールの理解度を推し量ることができます。

また、HUDによってはfoldtostealという項目もあります。
こちらはCO以降のレイズに対応しているかの値になります。
この値が極端に高ければ、ピュアレイズでも利益的となります。

相手が先ほどの3つの条件をみたさず、例えばBBが広いハンドでコールを選択する場合、各ポジションのオープンレンジをからブラフのハンドを削ってオープンする方が正しい選択となります。

※相手がコールしすぎるプレイヤーの場合、ブラフレンジを削ってリニアレンジの下限を広げてVPIPを保ってください。

スチールを行うべきハンド

どのようなハンドでスチールを行うべきか、答えは簡単でプリフロップレンジ表通りにプレイをしてください。

プリフロップレンジはもちろんスチールも考慮されたレンジ構成になっています。プリフロップを正しくプレイすることが正しいスチールにつながります。

ここでCOとBTNのレンジ表を見てみましょう

カットオフレンジ
ボタンレンジ

COはレンジとして、T以上で構成されるリニアレンジに加えて、Axsを全て、オフスーツはA9から

Kxsは5以上から、ポケットペアは44以上という構成になっています。

BTNはさらにグッとレンジが広がります。

coから増えたレンジ

ブラフレンジとして、Q5sから上、J7sやT7sもオープンに加えてます、COではスーテッドコネクターが多少採用されていた位ですが、BTNからだと97sや64sのスーテッドワンギャッパーが採用され、一部96などのスーテッドツーギャッパーすら採用されています。

このブラフレンジをしっかりスチールに回すことで、スチールによる利益の最大化を目指してください。

注意点として、コールレンジが広すぎる相手にはスチールを本来意図的にすることはありません。

スチールとは異なりますが、相手が通常よりもコールする相手であると感じた場合はオープンするリニアレンジを広げてエクスプロイトを目指します。

(リニアとはよびませんが)本来BTNではフォールドするべきk8oやQ8oでもベットを行い、広すぎるコールレンジに対してエクスプロイトをおこない、反対に、96sや33+などの中間の強さのハンドはフォールドし、参加しすぎないように調整してください。

リスチールについて

リスチールに関しても説明します。

リスチールとはスチールを試みた相手に対して3betを行うことをさします。リスチールも目的ではなく結果であることがほとんどだと思いますが、ライブでは

「あの人はスチールの場面では必ずレイズしている。。。」
このようなケースではバリューだけでなく、EQR(エクイティリアライゼーション。エクイティの実現性)があるブラフを打つことも選択してして考慮できます。

こちらもスチールと同様、レンジを変化させてることを考えるよりも、レンジ表の3BETレンジ通りに行えば、A5sやK6sなどのハンドがリスチールにもなるブラフハンドとして機能してくれます。

まとめ

今回はスチールについて記事を作成しました。ハンドを覚えること以上に、シチュエーションを把握して、スチールを行うことが重要だと思うので、相手がパッシブなプレイヤーだと感じるのであれば、スチールを意識して相手にプレッシャーをかけていきましょう

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