ポーカーの原則として
「強いハンドはベットしてポットを大きく戦い、弱いハンドはチェックしてポットを小さく戦う」
というものがあります。
この原則通り、ハンドが強いとベット、弱いとチェックを徹底しているプレイヤーが多いと思います。しかし、そのような動きばかりを見せると、上手い人に対応されてしまいます。
プレイを強いからベット、のように単調にするのではなく、時にはチェックなどのアクションを混ぜ、アクションを幅広く見せ、戦う必要があります。
本記事ではおそらく相手に勝っている場面なのにチェックで回し、相手からベットされた際にレイズを返す「チェックレイズ」の使い方を簡単に解説していきます。
脱初心者の必須テクニックであるチェックレイズをぜひ覚えて活用してみてください。
チェックレイズとは
チェックレイズとは、自分は最初にチェックを選択し、相手のベットに対してレイズを行う、その一連のアクションのことを言います。
バリューハンドだけでなくドローハンドなどのセミブラフハンデでも用いて、チェックレイズを適切に行うことができれば相手に強いプレッシャーをかけることができるため、ポーカーの黄金戦略として武器となります。
チェックレイズの目的
チェックレイズをする一番の目的はポットを大きくし、利益を最大化する。
これに尽きます。もちろん、バリューベットとしてチェックレイズを行うため、同時にブラフとしてベットする頻度も構築しなければいけませんが、チェックレイズは利益を最大化するためのベットである、という点は心得ておく必要があります。
ブラフとしてはドロー系を主に取り入れることが多くなります。
後述しますが、チェックレイズはオールインを視野に入れてプレイを行うため、マージナルなハンドで戦うことは好まれません。
ポットが大きくなるため、チェックレイズ後はナッツアドバンテージで戦うことになります。
そのため、ドロー系がブラフハンド多くの割合を占めることになります。
ほかにもミドルペアとボトムペアをブラフコンボが足らない場合は加え、ピュアブラフの頻度は少なくすることを意識する必要があります。
ポットをコントロールする
前述の通り、リレイズを行うとオールインまで到達が容易になります。
また、リレイズによりこちらがアグレッション権を持ったままリバーを迎え、
こちらがエクイティを保持したままオールインを選択することができます。
オールインという選択をこちらから選択できることはチェックレイズの強みとなります。
例で考えてみます。
アーリーポジションの相手が3BBオープンをし、あなたがBBでコールした場合、ポットはプリフロップでは6.5BBになります。
そのままリバーまで3発(トリプルバレルを)レイズしたときのポットを考えます。
50% ハーフサイズ
フロップ 6.5BB
ターン 13BB
リバー 26BB
⭐︎トータル52BB(片方26BB)
100% ポットサイズ
フロップ 6.5BB
ターン 19.5BB
リバー 58.5BB
⭐︎トータル175.5BB(片方87.75BB)
となります。100BB持ちと想定した場合、BBコールの場合はポット100%サイズでトリプルバレルを行ってもオールインまで到達しません。
そのため、リバーでのオールインを目指す場合はオーバーベットかリレイズを選択する必要があります。
先ほどのハーフサイズのケースでターンでリレイズが入った場合だと
フロップ 6.5BB
ターン 13BB
ターンリレイズ 39BB
リバー 78BB
⭐︎トータル 156BB(片方78BB)
とポットサイズを3倍に押し上げることが出来、ターンでアグレッサーとなっていることから、リバーはこちらからベットすることが一般的となり、75%サイズで196BB。ほぼオールインとなります。
チェックレイズの頻度
チェックレイズは全体の10%ほどの頻度を維持することが良いとされています。
しかし、多くのプレイヤーは10%もチェックレイズすることはありません。
本来チェックレイズするべきハンドの多くをチェックに回すことなくベットをし、
同様に本来チェックレイズするべきハンドをフォールドしています。
最初はコールされた時の恐怖からチェックレイズはバリュー過多になりますが、フォールドされてバリューの最大化ができていないと体感できてくるとブラフでチェックレイズをする余裕ができてくると思います。(おそらく5万ハンドはかかりますが)そこでブラフ過多になりすぎず、ハンドはセミブラフなどを意識してチェックレイズの頻度が落ちないように意識していくことをお勧めします。
また、チェックレイズはあなたの戦うフィールドによってプレイの意味合いが変わってきます。
チェックレイズは強すぎる意思表明のため、正しく対応できないプレイヤーが多くなり、
オーバーコール/オーバーフォールドを引き起こすシチュエーションになります。
対象の相手がどちらにミスするプレイヤーなのかを考慮し適切に打つことができれば、
あなたにとってチェックレイズが大きな武器となります。
まとめ
特にポジションがない場合、相手がトリプルバレルまで視野に入れたアクションを行う際はオールインまでポットを膨らませることがチェックレイズでは可能になります。
もちろん、相手が途中でついてこれずにフォールドを選択するケースが多く、バリュー過多だとEVロスが多くなるため、その場合も考慮してブラフの頻度を考える必要があります。
チェックレイズの頻度を理解し、相手にエクスプロイトを仕掛けるようなチェックレイズは大きな利益となりえるので、選択ハンドを吟味しながら適切なチェックレイズを心がけましょう。
コメント