ポーカーの強くなる考え方②〜バイアス〜

バイアス 初心者戦略

ポーカーをプレイしているとこの人はなんでこんなプレイをするのだろう?と疑問に思ったことはありませんか?

相手のプレイにより偏見や先入観を持ってしまったり、事実に対して認識が歪んでしまった結果、自分のプレイにも偏りを持ってしまうことがあるかもしれません。

今回はこのような認識を歪めてしまうバイアスについて、説明とポーカーで役に立ちそうなバイアスについてご紹介します。

プレイだけでなく学習に関するバイアスも記載しているのでぜひそちらもご覧ください。

ポーカーに直接役に立つバイアス

まずはポーカーに直接役に立ちそうなバイアスを6つご紹介いたします。

  • 透明性の錯覚
  • ハロー効果
  • 楽観性バイアス
  • スポットライト効果
  • サンクコスト効果
  • 損失回避バイアス

透明性の錯覚

透明性の錯覚とは

自分の考えていることが他者に自分の予想ほど伝わっていない

という自己と他者の認識の違いをいいます。

ライブポーカーにおいては自分がブラフをしている時、「相手にブラフをしているのがバレているのではないか」と過度に思ってしまう状態のことを指します。

実際、自分がブラフしているかどうかは自分が思っている以上にバレていないことが多いのでアンチブラフの行動がテルになってしまったり、ブラフとバリューの比率がバリューに寄ってしまったりというを状態に陥ってしまいます。

ハロー効果

人は見た目が9割という話は有名ですが、ハロー効果は

その見た目が相手の評価を歪めてしまう

という心理効果です。

男性から見た時に女性はブラフをあまりしない、という認識も誤りであり、ハロー効果により認識が歪められていると言えます。

強そうな人をみたら、過度にフォールドしてしまう。

気弱そうな人を見たらブラフの割合を増やしてしまう

このように見た目で判断することはハロー効果により自己の認識を歪めてしまっている可能性があります。

楽観性バイアス

人は問題や課題に直面した際

「自分は大丈夫」と不幸に会う可能性を低く見積もってしまう傾向にあります。

この楽観性バイアスを自己で認識しないと過度にリスクのある挑戦を行ってしまったり、危険な状況を自ら招いてしまいます。

リスクヘッジできずに、実力に見合わないレートでポーカーをプレイしてしまったり

レートの低いポーカーにおいて、「このブラフは通るだろう」や「きっと相手はブラフだろう」とブラフ過多になったり・・・
安易なコールをしてしまいやすいのはこの心理も影響しています。

スポットライト効果

自分の行動が相手から観察されているのではないか、と他人が実際に自分を見ている以上に思ってしまうこと

をスポットライト効果といいます。

まるでスポットライトに当たっているかのように自分のことを見られている、という思い込みはリバーステル(テルを隠すためにしてしまう行動)の原因になってしまいます。

前述した、透明性の錯覚が心のスポットライト効果とも言えます。

サンクコスト効果

コンコルド効果ともいいます。

物事を判断するにあたって、いままでかかった費用(コスト)のことも考慮に入れてしまい正常な判断ができなくなることをいいます。

ポーカーではフロップ、ターンとブラフをし続け、すでにお互い50BBポットに入れ100bbは入っている状態で相手から100bbのオールインが帰ってきたとします。

この場合の必要勝率は33%ですが、相手にほとんどブラフがないとわかっているにもかかわらず、「50bb使っちゃったしな」とAハイでブラフキャッチを行ってしまう、というのが例となります。

損失回避バイアス

損失回避バイアスは

得ることよりも失うことの方が心理的負担が大きい

というバイアスです。

コインを投げて100万円もらえるギャンブルがあるとすれば期待値は50万円なので40万円の参加費であれば10万の得である、といえますが

参加しなければ8万円を貰える、という条件も加わったとすると多くの人が参加せずに8万円を選ぶことになります。

差額の確実に失う2万円の期待値と50%の確率で40万円を失うリスクを比べて、このような選択をとるわけですが、期待値通りに行動できないこのケースでは損失回避バイアスが働いていると言えます

トーナメントのバブル時にこのバイアスが大きく関係しており、計算されたバブルファクター以上にパッシブなアクションをとるプレイヤーが多くいます。

また、損失回避バイアスについてはプロスペクト理論という項目で過去に記事にしています。
こちらも併せてご覧ください

ポーカーの学習に役立つバイアス

こちらは直接プレイに役立つと言うよりは学習する際にマインドセットを行うと正しく学習できるであろうバイアスをご紹介します。

セルフサービング

物事に対して失敗した際は

①他者や環境が原因であると考えてしまい
②成功は自己に由来していると考えてしまう、というバイアスです。

成功した時は自分のおかげで、失敗したら社会や環境が悪い

と考えてしまうことはまさにこのセルフサービング効果であると言えます。

例えばリバーでブラフオールインをした際、ブラフが成功した成功していないという結果はそれほど重要ではなく、どのようなハンドとシチュエーションでブラフしたのか、の方が重要になります。

良くないブラフでも成功することはありますし、良いブラフだったとしてもキャッチされてしまうこともあります。

しかしながら、単独の結果で成功したのは自分のおかげだ
失敗したのは相手がたまたまハンドを持っていたからだ
と安易に決めてしまうのは長期的な成功の妨げとなってしまいます。

フォールスコンセンサス

フォールスコンセンサスは

自分が好きなものや自分の考えを相手も同様に持っているだろうと過度に思ってしまうことです。

例えば、赤、青、緑、黄色の4色のうちどの色が好きですか、とアンケートをとり、またその割合の予想もしてもらいました。

青色が好きと答えた人は26%だったのですが
青色が好きと答えた人の青好き予想は30%を超えていました。

これは赤や緑など他の色でも同様で自分の好きなものは過大評価してしまう傾向があります。

ポーカーにおいて、相手がどのようなプレイヤーであるかを性格に把握することはとても重要なことです。

自分のプレイスタイルという色眼鏡を通して相手を観察してしまわないように、このバイアスの理解をすることは重要になります。

まとめ

今回は判断を鈍らせてしまうバイアスについてお伝えいたしました。

他にもバイアスと呼ばれる心理効果はたくさんあり、ポーカー以外にも日常生活でも役に立つのではないかと思います。

今回例にしたバイアスを理解することで、ポーカーの理解がより一層深まったり、正しく学習する道標になればと思います。

本記事ではほかにもポーカーに役立つ考え方やコラムを記載しております。ぜひご覧ください。

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