適切なバンクロール管理について

バンクロール 初心者戦略

バンクロールとはポーカーをプレイするために必要な資金のことをさします。

本記事ではバンクロール管理をどうするのが適切であるかを解説します。

バンクロール管理は明確な正解がない為、「20バイインは必要だよ」とよく言われ、その情報が一人歩きしています。
それが本当に適切なのか、そしてなぜ20バイインであるのかもあわせて解説いたします。

適切なバンクロール管理とは

日常生活に支障をきたさない。

バンクロール管理はこの黄金律だけは守りましょう。

そのルールさえ守ればバンクロール管理は人によって適切な管理の仕方が異なります。

「このお金があったら…」

と思ってしまっているのであれば既にポーカーではなく
バンクロール管理の状態でディスアドバンテージを持ってプレイしているということを心得ましょう。

ポーカーを職業としないのであれば無くなってもいいお金でプレイする気持ちでポーカーを楽しんでください。

ポーカーがチップだけが動くゲームでない以上、失うことに対してプレッシャーを感じると思います。これをマネープレッシャーと言いますが、このマネープレッシャーは適切にプレイしている人にとっては”無い”のが1番良いです。
一部、プレイマネーなどもマネープレッシャーのないゲームとなりますが、プレイマネーは相手にもマネープレッシャーが発生せず、ポーカーの心理的ゲーム性が一部失われており、リアルマネー環境とは異なる点は理解が必要です。

上記の黄金律さえ守れば、実は後述する“20バイインルール”を守る必要はありません。

たとえバットビートでバンクロールが脅かされてもポーカー用の資金を追加投資できるのであれば
恐怖を感じ、プレイがぶれることはありませんし、実際になくなれば追加すれば問題ありません。

たとえ5バイインであったとしても生活にもプレイにも支障がなければ問題ないのですし
自分がプレイしているレートの50バイインあったとしてもそれが全財産であればすぐにでもレートを下げて生活資金とポーカー資金は切り離すべきです。

プロでもマネープレッシャーを受け続ける

一つ、本筋とはそれますが、勝ち続けているプロであっても常にバンクロールのプレッシャーと闘っている、という話をさせていただきます。

それはプロスペクト理論、と呼ばれ
「人は何かを得るよりも失うことにストレスを感じ本能的に回避する」
という傾向により、私たちが憧れる常に勝ち続けているプロであっても失う恐怖と戦い続けています。

詳しい計算※はすっとばしますが、普通の人はリスクが伴う場合、135%くらいの期待値が無ければ失うことを恐れて行動を回避する傾向にあります。
ギャンブルが身近にある人やプロプレイヤーは期待値を理解し、受け入れているため一般の人よりも損失を回避したい、というボーダーは下がりますがそれでも110%は(この値は人によるので推測ですが)期待値が無ければ本能的に回避したい、と思ってしまうのです。

しかし、ポーカープロが得る期待値は3BB/100handsがやっとなはずです。
ポーカーで生きていくプロたちは期待値のため、本能では回避したくても戦い続けています。
勝ち続けているのに失うことへのストレスと戦い続けているのです

※詳しい計算(プロスペクト理論においては、リスクを伴う報酬や損失などの結果・外部リンクです)→https://note.com/taiki_takahashi/n/n4a9b712dc2bf

ぶたさん

20バイインがいいと言われる根拠

なぜ20バイインがが必要であるのか、この噂の出所は私は解りませんでしたが、
人間心理学的な要素ではなく数学的な根拠についてはある程度理解ができます。

大前提として、この噂は「勝ち組」がバットビートを喰らい続けても耐えることができるには20バイインが必要、ということを説明しているものだと思われます。

ちょうどレーキを支払って±0な人や、そもそもマイナス収支な人はいずれ破産へ向かうので、勝ち組(ここでは3BB/100hands)である前提でお話しします。

標準偏差を用いて、
破産確率を5%以下
であると考えた時に必要なBB数を求めると、だいたいの破産しないために必要なBB数が求められます

標準偏差が60bb/100hands
期待収支が3bb/100handsと仮定
破産確率を5%以下にするために必要なbb数は

(60^2)×1.498÷3≒1797.6

1800BBあれば破産確率を5%以下に抑えられます。

以上により
2000BBあれば3BB/100handsのwinレートのプレイをしている限り、失う可能性は低くなります。

まとめ

今回はバンクロール管理について私の意見と、プロスペクト理論という学説、噂に対して標準偏差から本当に正しかったのかを記事にしました。

本記事のタイトルでもあるバンクロールはいくらが適切か、という問いの答えは

「自分が生活やプレイに影響がないのであればいくらでも構わない」

だと私は考えます。

実際、ポーカーは初心者が思っている以上にお金を大切に思ってはいけないゲームになります。

ブラフとして平気で負けている相手に挑む姿を支えるのは「このお金が大切だと思わない」という心理的優位性に裏付けされているのです。

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