本記事ではポーカーで行われるトーナメントの種類の説明と概要
また、M値、ICM、RP、BFとよばれるトーナメントを行う上で理解しておいたほうがよい
用語についての解説を目的としたまとめページとなります。
内容の掘り下げというよりも4つの単語の意味などを簡単に簡潔に説明し、今後個別ページで解説される際はこのページはまとめページとなります。
トーナメントの種類・プライズ配分について
各単語の説明の前にトーナメントの種類の取りまとめをさせていただきます。
トーナメントは大きく分けると
- サテライトトーナメント
- バウンティトーナメント
- フリップアウトトーナメント
- フリーズアウトトーナメント
- (その他)通常トーナメント
と分類することができます。
サテライトトーナメント
サテライトトーナメントはいわゆる予選トーナメントであり、本選出場の権利をかけて争うトーナメントとなります。
お金で出場できない特別な権利を目指す場合と、WSOPのように通常バイインも可能ですが
より少ない出場費で参加するために予選を通過する場合があります。
後者の場合、だいたい8~10倍の競争率となり、上位10~15%であれば通過となります。
また、トーナメント終了時、入賞すればプライズは一律となります。
バウンティトーナメント
バウンティトーナメントは通常の賞金に加え、相手をK.O.(飛ばす)した際に賞金を得ることができるトーナメントです。KO賞金分、入賞の賞金は削られ、1位と2位は入賞金額はほぼ同等のことが多いです。
また、KO賞金も全員が最初から保持している場合と、一定の人数まで残った場合に付与される場合があります。
さらにバウンティ金額をくじにて決定するミステリーバウンティトーナメントも存在します
フリップアウトトーナメント
こちらは予選と本選が2段階になっている特殊なトーナメントです。
本選は通常のトーナメントなのですが、予選は全員が強制オールインにて行い、運によって予選通過を争います。複数回参加が可能で、フリップ通過時でインマネが確定していることが多いです。
フリーズアウトトーナメント
通常のトーナメントとほぼ同じですが、異なる点としてリバイができません。
何度もリバイを行えるトーナメントと違うので、資金的に優位なプロがインマネしづらくなります。
このようなトーナメントにおいて中終盤では通常よりも広いハンドでフォールドしたり、プリフロップでオールインをしたりと通常のキャッシュゲームとはことなるアクションが正しくなるケースが存在します。
そんなトーナメントでのアクションを決定するうえで必要とされる
M値、ICM、RP、BF 4つのの考え方についてご説明していきます。
M値について
トーナメント中盤、終盤は残りスタックも少なくなっており、プリフロップからのオールインが肯定されます。およそ20BBくらいからオープンオールインを行うシチュエーションが想定されますが
どのようなハンドでオールインをするべきであるか、これはM値とパワーナンバーで計算されます。
M値は↓画像のように表されます。
このM値に残り人数をかけた数をパワーナンバーとし、さらの下の画像の表に沿ってオールインを行うことが賞金比率などの効用を無視した最適なオールインレンジとなります。
※後述しますが賞金額や比率、プライズアップまでの距離によりこの表が最適とはなりえません。
あくまで、計算上の最適解だと認識してください
個人的に注目したいのは
K7s~87s はコネクターのほうが強い
A5 は少し強い
10万点持っていて BB6000SB3000 BBante6000であればBTNから
K6sやA2oからでもALLINが肯定されます。
5万点であれば
K2oやT4sでもオールインが肯定されます。
ICMについて
ICMとは(Independent Chip Model)の略で、トーナメントにおける各プレイヤーの賞金期待値を計算するモデルのことです。
トーナメントでは現時点では順位が低くとも、チップがある限りは優勝の可能性が残ります。
その可能性も加味すると、自分が持っているチップにはそのチップ以上の価値を持つ場合があります。
その期待値を表したものがICMとなります。
こちらのサイトで計算が可能です
RPについて
RPは(Risk Premium)の略です。
トーナメントはチップのやり取りになりますが、順位に基づいて賞金のやり取りも行われています。
1位から5位まで入賞のトーナメントの賞金は決して均等ではなく1位のほうがより多くの賞金がもらえることにより、チップの量以上にチップによる賞金の期待値は変動することとなります。
終盤では生き残ることにチップ以上の価値が生じ、チップが少ないプレイヤーがコールするためには通常の期待値以上に期待値が見込める場合のみコールが正当化されます。
この追加で必要な期待値をリスクプレミアムと呼びます。
賞金が1位20000pt 2位8000pt 3位0ptのトーナメントで
スタックが
Aさん 1600点
Bさん 800点
Cさん 600点
AさんBTN、BさんSBCさんBBで BB100点 SB50点 BBante100点での
Aさんがオールインしたときの時の期待値の変動はこのようになります。
純粋なオールインコールは 500/(500+600+50)で約43.4%となりますが
フォールドした際の賞金期待値/コール→勝利したときの賞金期待値
は 5644/11111 となり賞金ベースの期待値での必要勝率は50.8%となります
この7.4%コールに必要な期待値が上昇する。これがリスクプレミアムとなります。
これにより、よりチップを持ったプレイヤーがチップを持たないプレイヤーを攻撃し続ける
これがトーナメント戦略の本質とも言えます。
BFについて
BF(bubble factor)は【その相手とのオールインで負けた時の賞金期待値】)÷(【その相手とのオールインで勝ったときの賞金期待値】で表される係数となります。
計算は
このように定義されます。
チップの量と価値が同価値な通常のキャッシュゲームではBFは1でありつづけますが
トーナメントのバブルラインや優勝間際のヘッズアップではより大きな数字となります。
まとめ
今回はトーナメントで頻出される単語の説明を4つさせていただきました。
トーナメントで生き抜くためにも大切な概念となりますので、今後項目ごとに記事が独立するかもしれません。そのときはさらに詳しく解説いたしますので、よろしくお願いします
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