ターンとはボードに4枚目が開かれた時のベットラウンドです。以前ターン戦略としてダブルバレルの考え方について記事にさせていただきました。
今回はターン戦略としてディレイCB、プローブについてご紹介させていただきます。
ディレイCBを打つ理由
ディレイCB(DelayedC-Bet)はフロップでお互いにチェックで次のターンへ向かった後、プリフロップでのアグレッサーがベットをすることを言います。
フロップでのCBがディレイ(遅れる)すると直訳で意味を感じてもらって構いません。
ではなぜ、フロップでベットせず、ディレイCBを打つ必要があるのか、以下の理由が存在します。
- フロップからトリプルバレル打つほど強いハンドではない
- ターンでハンドが進展した
- ペアボードになった
- こちら側に有利な/不利なターンカードが落ちた
などが挙げられます。
フロップからトリプルバレル打つほど強いハンドではない
フロップでトップペアができた場合、多くの場合でCBを打つシチュエーションになりますし、打ちたくもなると思いますが、一部、トップヒットの弱いキッカーやターンやリバー以降でも十分強いハンドはフロップでチェックを選択します。フロップでトップヒットをベットしすぎると、ベットとチェックでの勝率のバランスが悪くなるのでフロップのチェックレンジに強いところを残す、という考えが必要になります。
また、トップヒットの弱いキッカーでフロップをCB、ターンでもダブルバレルをしてしまうと必要以上にポットが大きくなりすぎることになります。
トップヒット弱いキッカーは決して強いハンドではなくマージナルハンドですのでポットのコントロールのためにもフロップ、ターン、リバーのラウンドでチェックを選択するほうがよく、フロップでチェックを選択した場合はディレイCBを選択することが多くなります。
ターンでハンドが進展した
ターンでハンドが進展した場合はディレイCBを打ってバリューやブラフを行うことが多くなります。
ターンカードでペアが成立したときはもちろん、ドロー系が成立したときもブラフとしてベットに加えます。
ターンカードでオリジナル側にバリューが増えたのであれば、それに付随してブラフも増やさなければならないのですが、ピュアブラフを増やすことが難しい状況であれば、積極的にドロー系のセミブラフは残るコンボ数に加えましょう。
ペアボードになった
ペアボードになった際もディレイCBが頻出する場面となります。
しかしながら、こちらはプリフロップでのアクションとボードが関係してきます。
ベットする目的は両者ともにノーハンドである可能性が高いのでよりハイカードを形成するアグレッサーが有利なため、ベットを行います。
しかしながらドローやスモールペアでもチェックを選択することが多くなるため、これは相手プレイヤーの行動をよく観察する必要があります。また、ドローに降りてほしいのか、付いてきてほしいのかをベット額で明確にする必要があり、降りてほしいのに1/4サイズをベットしてしまい、オーバーカードのあるドロー系がコールして相手のそのコールが利益的になってしまう、という状況も考えられます。
こちら側に有利な/不利なターンカードが落ちた
こちらはプリフロップ-フロップでの相手と自分のレンジとターンカードを見比べたうえでベットを判断します。
有利なカードが落ちた場合はブラフとしてベットしていくのに対して
不利なカードが落ちたとしても、フロップでトップヒットやセカンドヒットをチェックし、そのカードに対してバリューが取れるのであれば大きすぎない額をベットすることは利益的になります。
プローブベット
プローブベット(Probe-Bet)とは、アグレッサーがCBを打たなかったときに、アウトポジションのプレイヤーがベットすることをいいます。
例を挙げると、
あなたがBBでATを持っていてUTGからのオープンレイズにコールしフロップが開かれました。
あなたがチェックをし、UTGもチェックをしました。
ターンが開かれたときにあなたがベットをする、これをプローブと呼びます。
ディレイCBがアグレッサーがターンから打ち始めるのに対して、プローブはアグレッサーではないプレイヤーがレイズをすることにより、相手にプレッシャーをかけていきます。
このプローブベットはポット以上に大きくベットする場面があります。
ポットオーバーを打つ可能性のある理由
ポットオーバーベットが考えられる理由は記事上部にある「ダブルバレル戦略」でも少し取り上げた
ナッツアドバンテージとレンジアドバンテージにあります。
少し難しいので簡略化してまとめると、
オリジナルのほうが強いことが多いが、フロップがチェックに回ったのであれば「ナッツ」はBB側に多いから
という理由になります。
例えば先ほどの例BBでATを持っており、
UTGがベット
BBがコール
フロップ Th 8s 6h
BBがチェック
UTGがチェック
ターン Ad
このようなシチュエーション。
UTGがチェックするハンドは多くのノーヒットかTTなどのナッツ級、一部88だと想定されます。
ターンにAが落ちたことによりレンジ全体でのアドバンテージはUTG側にありますが、
BB側はATやA8、TT、88、66とナッツ級のハンドがレンジに残ります。
ターンでUTGがレンジアドバンテージを得たことにより、BB側は2ペアやセットでオールインまで視野に入れてポットオーバーを打つことができるのです。
ただ、とりわけマイクロステークスのオンラインではこのポットオーバー(今回では250%サイズ)に対応できないプレイヤーが多くいます。その対応方法がフォールドなのか、コールなのかを2回3回とオーバーベットに対するメモを付け、ベットを考える必要があります。
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